北海道の秋のグルメの代表といえばやはり「サケ」です。
道内各漁港では秋サケ漁が盛んに行われ、北海道料理の定番である石狩鍋やチャンチャン焼き、イクラ丼など地元の人はもちろん観光客にも人気のグルメとなっています。実は、北海道ではそのサケを釣ることができます。
今回は北海道で人気のサケ釣りのポイントの港や川などご紹介します。
北海道鮭釣りポイント 忠類川サーモンフィッシング
世界自然遺産である知床半島の南側を流れる「忠類川」では、本場のカナダやアラスカにも負けないダイナミックな鮭釣り、サーモンフィッシングが楽しめます。
本来、川に遡上したサケ・マスは、法律で採捕が禁止されていますが、忠類川では 自治体と漁業協同組合が漁業権を取得し、「釣り人によるサケ資源の調査」という目的で、河川でサケ・マス(シロザケとカラフトマス)を釣ることが1995年に許可されました。
毎年8月~11月上旬までの期間中に開催される「忠類川サーモンフィッシング」には、全国からサケとの強烈なファイトを楽しみたい釣りファンが標津町の忠類川に集まります。
現在では、サケを釣ることができる川は先刻で11河川ほどあるそうですが、カラフトマスが釣れるのはここ忠類川だけです。
建物などがなく自然そのままの環境の広い河原で、ゆったりとサケ釣りができのは、まるで本場カナダやアラスカのようだと好評です。
釣りが行われている主な場所は上流から下流まで8kmほどで、魚がいる場所を探しレンタル自転車(通称サケチャリ)か徒歩で、自由に移動ができます。釣り上げた魚は基本的にキャッチ&リリースですが、死亡した魚・弱った魚は1人1日2尾まで持ち帰りすることが出来ます。
ウェイダー、竿&リールなどの道具はそれぞれ1日1,000円でレンタルがあり、ルアーは売っていますので、道具のない方でも手ぶらで行ってサーモンフィッシングを楽しめます。
北海道鮭釣りポイント 浜益川
通常は、法律で禁止されている河川でのサケマス釣りが出来るのは北海道では知床の忠類川と、石狩市の「浜益川」だけです。
「浜益川」は、国道451線に沿って流れ日本海に流入する川です。落差は余りなく支流の渓流では、ヤマメ、ニジマスを狙うことができ、交通の便が良く、札幌からも近いので人気の釣り場となっています。
「浜益川」でのシロザケ釣りは、事前に登録を済ませ入漁料を支払う必要があります。
毎年7月の初旬に、石狩観光協会のホームページで参加者を募集しており、応募要項を送付すると承認証兼採捕従事者カードを手に入れた方を対象に、指定された期間、調査に則ったルール上で「川でのシロサケ釣り」が許可されます。
昨年は、9月中旬から10月中旬までの期間で、総計1,8500名の釣り人が調査員として募集され、大きなシロザケ釣りの引きを楽しみました。
釣りあげたサケは1日5匹まで持ち帰りすることができ、持ち帰らない人のためのキャッチアンドリリース区域も予めも設けられています。
北海道鮭釣りポイント 利尻島サケ釣り大会
「利尻島」は北海道北部の日本海上に浮かぶ島です。島の真ん中ににそびえる「利尻山」は別名「利尻富士」とも呼ばれ、姿美しい利尻島の景観を作り出しています。島の大部分は昭和49年に「利尻礼文サロベツ国立公園」に指定されて、最北の浮島、海に浮かぶ名山として、毎年たくさんの観光客が訪れます。
利尻島の東側にある鬼脇港は、秋になるとたくさんのサケが回遊してきて、毎年「サケ釣り大会 サーモン・キング」が開催されます。
利尻島の鮭釣り大会は、昨年で6回目と恒例になり島内外からサケを釣りあげようとたくさんの人が参加します。
鮭釣り大会の会場は利尻富士町の雄忠志内(おちゅうしない)、旭浜、鬼脇の3つ漁港で、2日間で釣りあげたサケの重さを競う個人の部や釣り上げた総本数を競う団体の部の計4部門があります。
鮭釣り大会の優勝者には賞金や他にもたくさんの副賞が用意されていて、参加者は真剣にサケを狙っています。
北海道鮭釣りポイント
利尻島サケ釣り大会実行委員会 – ホーム | Facebook
北海道利尻富士町鬼脇漁港
北海道鮭釣りポイント 第八平成丸 ウトロ
「第八平成丸」は、世界自然遺産「知床」のウトロ漁港の遊漁船です。「第八平成丸」には、横揺れ防止装置アンチローリングジャイロが搭載されていて他の船より揺れが少ないので船に弱い人でも安心です。
また、手元で魚群探知機の子機で画面を確認できる探見丸も搭載しているので、魚群探知機を見ながら釣りができます。
船長は、元々サケマス定置網の会社で漁師をしていたので知床半島の漁場の位置や、海底の地形、潮の流れなどバッチリと頭に入っていて、確実にサケの釣れる釣り場に案内してくれます。
5月から12月まで出船しますが、9月1日から25日まではサケ釣りの時期になります。完全予約制なので事前に船長までお問い合わせください。また宿泊する施設も紹介してくれます。
北海道鮭釣りポイント 第二十一宗栄丸
北海道の空の玄関である新千歳空港から車で約1時間半で行ける噴火湾のサケ釣りは、気軽に行ける場所として全国の釣りファンから人気となっています。
噴火湾でのサケ釣りは、海岸で回遊してくるサケを狙うパターンと、遊漁船をチャーターして船の上から沖でサケを狙う方法と2通りがあります。
「第二十一宗栄丸」は、北海道八雲町沖の噴火湾でサケ釣りとカレイ釣りをガイドしてくれる釣り船です。総トン数7.9トン、定員14名でトイレもついているので女性でも安心です。
サケ釣りの期間は10月中旬から11月下旬まで、料金は1名10,000円です。竿やリールなど道具も貸してくれるので手軽にサケ釣りを楽しむことができます。なお、タックルはルアーフィッシングで、ルアーや餌は別途料金が必要となります。
出航時間までは、仮眠所があり利用することができます。また、サケ釣りのシーズン中は、待合所で鮭鍋のうれしいサービスもあります。
北海道鮭釣りポイント 第二つれたか丸
韓国の平昌オリンピックで女子カーリングがメダルを取り一躍人気になりましたが、そのカーリング娘たちの故郷「常呂町」。
「第二つれたか丸」は北見市常呂町の常呂漁港を母港とする釣り船です。定員は12名、手元で魚群探知機の子機で画面を確認できるシマノの探見丸を搭載し魚群探知機を見ながら釣りが楽しめます。また水洗トイレも完備しているので女性の釣りファンも安心です。
カレイ釣りや、深場でタラやソイ、ホッケを狙う五目釣りなどをガイドしてくれます。また、ここ数年はオホーツク海でもブリが定置網にかかるようになり、ジギングでブリを狙うブリジギングも人気となっています。
9月には知床のウトロ沖での秋サケ釣りを案内してくれます。サケ釣りのライセンスの釣果制限は1人10本で、釣り人の皆さんは制限の10本までサケを狙います。
釣りに使用するエサは釣り人の皆さんそれぞれにこだわりがあって、一般的にはサンマやソウダカツオが人気のようです。他にも塩サンマやエビ粉をまぶしたもの、ニンニク漬けにしたり、イカを食紅で赤く染めたりと餌には工夫をされているようです。
北海道鮭釣りポイント その他のサケ釣り場
北海道には、他にもサケが釣れる人気の釣り場があるのでご紹介します。サケ釣りは夏の終わり頃から晩秋にかけてがシーズンで、ミノーやスプーンなどを使った普通のルアーフッシング、ウキルアー、フライフィッシング、サンマやソウダガツオ、イカの短冊などをエサにした投げ釣り等で狙うことができます。
「初山別川河口」は、苫前郡初山別村にある釣り場でサケの好ポイントとして知られて、たくさんの釣り人で秋には賑わいます。
「瀬棚港」は、久遠郡せたな町にあり奥尻島とせたな町を結ぶフェーリーのターミナルがある港です。10月頃に港内でサケがよく釣れます。
「日浦岬」は、函館市の日浦町にある岬で、日浦灯台の前の磯が釣り場で潮の流れが強く足場もあまりよくないのでベテラン向けの釣り場です。
「能取湖口」は、網走にあるオホーツク海と通じる海水湖の能取湖の、海と湖が交わる入り口付近がサケの絶好の釣り場となっています。なお、6月1日から8月31日までは左右の海岸500mに河口の規制がかかるので注意が必要です。
それ以外にも、抜海漁港、風連別川河口、羽幌港、古平川河口、登別漁港などがサケ釣りの人気の釣り場になっています。
北海道で人気のサケ釣り!初心者はベテラン船長の釣り船がおすすめ
いかがでしたか。自然が豊かな北海道には釣りができるスポットがたくさんありますが、秋には全道各地の港や浜でサケ釣りが盛んに行われています。
ただこのサケ釣り、初心者にはハードルが高いのも事実で、竿やリールなど道具を揃えるのも大変です。初めての方は、道具のレンタルもできる釣り船でのチャレンジをおすすめします。