パンクスピリッツが漂うスリムフィット:505C
こちらは、大胆なアレンジを施したスリムストレートです。501と並ぶ「リーバイス」のド定番モデル505にカスタマイズを加えた次世代のジーンズです。
低めのライズ、ヒップから太ももにかけてスリムにフィットするシルエットは、モダンな中にノスタルジックなニオイを漂わせています。
ちなみに505CのCとはカスタマイズの頭文字。このデザインソースがパンクバンド【ラモーンズ】にあることも知れるようになってきました。
実はラモーンズが登場したとき、革ジャンとともに、ダメージの入ったスリムジーンズが話題になりました。音楽と同様に反骨のシンボルとして履き込み、破れたスリムジーンズは彼らのアイデンティティでした。
このジーンズはリーバイス646だと長く信じられていたのですが、505を細く修理したものだということが分かりました。ならばという事で、そのジーンズへのオマージュとして発表されたのが、505Cでした。
スリムフィットですが、基本は505なのでスタンダード感は残っています。また現代に至って、またパンクスピリッツを前面に出す必要もないので、ラモーンズ風コーディネートは遠慮したいところ。
スリムフィットは生かして、となればポールウェラーのモッズテイストなどいかがでしょうか。ベスパに跨らずとも、足元はしっかりとした靴で決めるのが鉄則です。
ジップフライ仕様の定番モデル:505
後述するすべてのジーンズのオリジンとも言える501のジッパーフライ仕様が505と言われていますが、履き心地は別物だと思っています。
大きな理由は、501がボタンフライであること。ボタンであるため腰回りに柔軟性が生まれ、505と同じサイズであっても、ワンサイズ大きく感じることがあります。
ならば501のほうが履き心地がいいのかという結論は早急すぎます。ジップフライならでは、腰回りがキリッと引き締まる印象が残ります。
ウエスト周りが気になってきたので、キリッとしめるか、緩く遊ばせたいか?普段の着こなしと相談しながらチョイスすることです。
着こなしも、サイジングもあなた次第です。丈もウェストもジャストで履くのがベストだと思いますが、長めに、また短めにカットするロールアップする、またはカットオフで楽しむのもハマります。
汎用性という言葉が505もしくは501のために生まれたと言われても納得してしまいます。芸能界きってのファッショニスタ、ムッシュかまやつ氏は晩年505を短めに折り返し、トムブラウンなどとのコーディネートを楽しんでいたそうです。自由で闊達な笑顔を思い出します。
すべてのオリジンが詰まっている。:501
501、このデニムを説明するにはいかにも資料が足りない、知識が足りないことから余計な解説はしないことにしました。詳しい情報はネット上でも、近くの古着屋さんでも知識の豊富な方はたくさんいらっしゃいます。
乏しい知識や情報を頼りに記述したのでは、思わぬお叱りを頂戴しかねません。ここで言えるのは、501はリーバイスのマスターピースであり、ジーンス全体のオリジンが詰まったものであることでしょう。
リーバイスはどこに向かうのか。
リーバイスは今から150年ほど前、アメリカで始まりました。時代とともにヨーロッパ向けのデザインや、女性に特化したシリーズなどさまざまな変化を遂げて、現在があります。
世界各国、あまた有るジーンズブランドにあってステータスという点では揺るぎません。スマッシュ的にヒットを飛ばすブランドは見受けますが、ジーンズならリーバイスを履いてさえいれば、古さを感じることも回顧に浸ることもないでしょう。
リーバイスはどこに向かうのか、と書きましたが、いつもそこにあるという存在に変わりはありません。ですから、また戻ってくればいいだけのコトです。