京都の「きぬかけの路」は、「金閣寺」から「龍安寺」を経て「仁和寺」へと、三つの世界遺産を巡る全長およそ2.5kmの観光道路です。
「金閣寺」から「龍安寺」までは徒歩約18分、「龍安寺」から「仁和寺」までは徒歩約11分と歩いて散策するにも最適です。
今回は、「きぬかけの路」のおすすめの観光スポットと周辺でおすすめのグルメをご紹介します。
京都きぬかけの路周辺のおすすめ観光スポット1. 仁和寺
「仁和寺」は、平安時代初期の仁和4(888)年に第59代宇多天皇が父である光孝天皇の遺志を継いで創建したお寺です。
仁和寺は当初、西山御願寺と呼ばれていましたが、その後仁和寺となりました。「仁和寺」は別名「御室御所(おむろごしょ)」とも呼ばれ、皇室との関係が深く、明治期までは皇族が住職を務めていた格式の高いお寺です。
「仁和寺」の見どころはたくさんあります。「金堂」は、国宝に指定されていて「仁和寺」の本尊である阿弥陀三尊を安置する御堂で、堂内には四天王像や梵天像も安置され、壁には極彩色で描かれた浄土図や観音図を見ることができます。また、現存する紫宸殿の最後の遺構といわれています。
「五重塔」は重要文化財に指定されています。寛永21(1644)年に建立された和風建築の塔で、日本一高い東寺(教王護国寺)の五重塔とともに寛永年間を代表する塔と言われています。
「御影堂」は、かつては御所にあった内裏、清涼殿の一部を移築したもので、「金堂」と同じく安土桃山時代の建築物で重要文化財に指定されています。「御影堂」には、真言宗の宗祖である弘法大師、空海像や宇多天皇が安置されています。
「仁和寺」には他にも、「観音堂」「経堂」「遼廓亭」など多くの建物が重要文化財に指定されています。
■詳細情報
京都きぬかけの路周辺のおすすめ観光スポット2. 龍安寺
「龍安寺」は、室町幕府の有力者であった細川勝元が宝徳2(1450)年に創建した禅寺です。「龍安寺」は、美しい石庭や枯山水の方丈庭園が有名です。
「龍安寺」の石庭は、幅が約25 m、奥行約10mの中に白砂が敷き詰められ、大小合わせて15個の石が配置されており、その石の配置から「虎の子渡しの庭」や「七五三の庭」などの別名でも呼ばれています。
「方丈」(本堂)は、重要文化財に指定され弥勒菩薩が安置されています。「勅使門」も重要文化財に指定されていて、昭和50(1975)年にイギリスのエリザベス女王が「龍安寺」を訪れた際に使われたことで有名です。
「龍安寺」の敷地内にある「おしどり池」と呼ばれる「鏡容池」も見どころの一つで、平安時代には石庭よりも有名だったといわれています。おしどりが多く集まる「鏡容池」は、5月〜7月には睡蓮の花が咲き誇り最も美しい景色を楽しめます。
「龍安寺」は、桜や紅葉の名所としても人気で、4月の上旬頃には石庭の油土塀越しにヨメイヨシノやしだれ桜の花を楽しめます。11月中旬から11月下旬は紅葉の見頃で、「鏡容池」から見る紅葉が絶景です。
■詳細情報
京都きぬかけの路周辺のおすすめ観光スポット3. 妙心寺
「妙心寺」は、臨済宗妙心寺派大本山の寺院で、臨済宗妙心寺派3400寺の総本山にして日本最大の禅寺です。
「妙心寺」は、建武2(1335)年に第95代の天皇だった花園上皇が落飾して法皇になり、離宮であった花園御所を禅寺に改めたことが起源です。10万坪もの広大な敷地に無数の寺院が立ち並ぶ様子はまるで一つの町のようです。
「妙心寺」の見どころは、国宝に指定されている「梵鐘」で、文武天皇2(698)年の銘文があり日本最古の紀年銘鐘です。九州の筑紫で鋳造されたもので、大宰府の観世音寺とは兄弟鐘です。
重要文化財に指定される「法堂」は、中央に須弥壇があり住職が法と説いたり法要が行われたりします。
「法堂」の鏡天井には狩野探幽が描いた直径がおよそ12メートルもある「雲龍図」があります。「雲龍図」は、見る角度によって表情や動きが変わって見えることから「八方にらみの龍」とも呼ばれ、狩野探幽が8年の歳月をかけて描いた大作です。
「妙心寺」には、他にも「仏殿」「大方丈」「小方丈」「寝堂」「経堂」など重要文化財に指定される建物があり見どころ満載です。
■詳細情報
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京都きぬかけの路周辺のおすすめ観光スポット4. 等持院
「等持院」は、足利尊氏が暦応4(1341)年に創建した禅寺で、足利将軍家の菩提寺であり、足利尊氏の墓所としても知られています。
「等持院」の庭園は、天才造園師と謳われた夢窓疎石(むそうそせき)が作庭したといわれ天龍寺の庭と並ぶ名園といわれています。
また、「等持院」の境内にはたくさんの樹木や草木が植えられていて、四季折々の自然の美しさが楽しめます。特に豊臣秀頼が寺院を修復した際に植えた樹齢400年もの「有楽椿」は一見の価値ありです。
「等持院」の「方丈」は、本堂にあたる建物で、現在の「方丈」は、元和2(1616)年に福島正則によって妙心寺の塔頭寺院である海福院から移築されました。
その「方丈」と「庫裏」との境目付近には、「天龍寺」と「等持院」の住職を務めた関牧翁の筆によるものユーモラスな表情の大きな達磨図があります。
「霊光殿」には、足利尊氏の念持仏と伝わる利運地蔵尊を中心に、歴代将軍の木像と徳川家康の木像が祀られています。
■詳細情報