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ヨーロッパのクリスマスを堪能する旅|イタリアヴェネツィア編

海外

ヨーロッパのクリスマスと聞くと、北欧やドイツを思い浮かべる方が殆どではないでしょうか?

さて、クリスマスをどこで迎えるかとシュミレーションしていたところ、イタリアのヴェネツィアで気になるコンサートを発見。ヴェネツィア~チェコのプラハ、フランスのストラスブールと各国のクリスマスをめぐる旅に出かけることにしました。

シャモニー~ヴェネツィアへ

先ずは、相乗りサイトを使い、シャモニーからミラノの手前ノヴァーラ行きの車に相乗りさせていただきました。料金は、手数料込みで11ユーロ。

モンブラン・トンネルを抜けて即後ろを振り返ると見れる大迫力の景色。

その後、即右を見ると、クールマイヨールの集落を見下ろすことができます。もしバスでアクセスするときは、なるべく一番後ろの席の進行方向に向かい右側の席を確保することをおすすめします。

クールマイヨールを過ぎたら、進行方向に向かい左側の席がおすすめです。何故なら、ミラノまでの区間左側に多く高台の上にそびえる古城と、その下にある城下町の風景を垣間見ることができるからです。

乗せていただいたのは、ミラノ・マルペンサ空港で働くイギリス人の男性。お互いへたくそなイタリア語で話しながら、親切に駅まで送っていただきました。

シャモニーを10時半に出発し、トンネル前で約1時間の渋滞。ノヴァーラ駅に着いたのが13時55分頃。

駅について時刻表を確認すると、数分後にミラノ行きの電車を発見。慌てて自動販売機でチケットを購入し、14時04分発の電車に滑り込みました。

ミラノまでの料金は、5,50ユーロなので、シャモニーからミラノまで合計16,50ユーロ。

FLIXBUSでシャモニー~ミラノへの移動は7,99ユーロ~。検索すると、13.99ユーロの時が多いです。

ミラノ~ヴェネツィアまでの移動は、断然FLIXBUSが安いのですが、今回は23日の夜行きたい場所があったので、電車に乗ることにしました。FLIXBUSでミラノ~ヴェネツィア間の移動は、時間帯にもより異なりますが、7,99ユーロ~。

電車の所要時間は、おおよそ2時間48分~3時間11分

さほど特急に乗るのと変わらず、お値段は20ユーロ位から73ユーロ位まで。20,70ユーロで自動販売機でチケットを購入しました。

駅構内でネットに繋ぎ、見たかったコンサートを予約しようとしたのですが、セキリティーの関係で予約ができませんでした。現地に着いてから直に行こうと思い、即電車に乗りました。

ヴェローナ周辺から陽が沈んでいきました。ヴェネツィアに到着したときは、駅周辺はかなり暗くなっており、若干クリスマスの飾りはあるものの、他の都市と比べると寂しさを感じました。

ヴェネツィア各地で夢のような宴

ヴェネツィアでは、写真のように中世の衣装を着た方々がクラシック音楽やオペラなどのコンサートを定期的に開いています。

しかも舞台になるのは、歴史的建造物。最高にクリスマス気分を盛り上げてくれそうですよね。この音楽とバレエを組み合わせたコンサートは、53ユーロ。

このコンサートの開催場所は、La Scuola Grande dei Carminiなので、私は近くに宿を取りました。

ヴェネツィア・サンタ・ルチア鉄道駅構内のインフォメーションセンターで予約してもらおうと思いましたが、開演数時間前にはチケット販売を終了してしまうので、残念ながら買えず、直接コンサートが開かれる会場に行ってみましたがやはり見ることができませんでした。

他にもヴェネツィア市内で、クリスマス前後に教会で無料のコンサートが開かれたり、似たような有料のディナーつきの宴が開催されています。

ヴェネツィア、フィレンツェのコンサート情報がいち早く入手できるのは、下記のフランス語版サイト~

上記のサイト、ヴェネツィアの春を告げるカー二バルに関しても、プログラムなどの情報を一早く仕入れることが可能です。

12月23日のヴェネツィアの夜

冬のヴェネツィアのホテル代は、驚くほど他の時期に比べて安くなっています。ヨーロッパのどこの国も大抵、イベント期間にはホテル代が高騰します。

イベント開催時には、通常の価格の3倍近くに高騰するホテルも多いのですが、やはりクリスマスはドイツや、オーストリア、北欧などに旅行に出かける方が多いからでしょうか?

ヴェネツィアの春を告げるカー二バルの際には、通常のホテル代から2倍から3倍近く高騰していましたが、イベント期間外は冬のヴェネツィアのホテルはとても安く設定されています。

ホステルなら、1泊10ユーロ未満で泊まれる所もあります。

宿泊先の受付の方に教えていただいたおすすめのレストラン。クリスマスのデコレーションも、とってもシンプル。

地元の人中心のレストランだから、サービス係もとってもフレンドリーで楽しいひと時を過ごせました。

宿泊先の受付の方に教えていただいた、地元の人でにぎわうレストランで夕食を頂くことにしました。

ヴェネツィアに暮らす人々が利用するため、比較的お値段もお手頃で、しかも麺の茹で加減、塩加減、味も最高においしいボンゴレスパゲティーでした。

ヨーロッパのクリスマス市ベスト10

- YouTube
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上記の動画によると、ヨーロッパのクリスマスベスト10の順位は、

1位 オーストリア ウィーン

2位 チェコ    プラハ

3位 フランス   ストラスブール

4位 ベルギー   ブリュッセル

5位 イギリス   ロンドン

6位 デンマーク  コペンハーゲン

7位 ドイツ    フランクフルト

8位 ドイツ    ミュンヘン

9位 オーストリア ザルツブルグ

10位 クロアチア  ザグレブ

というように、イタリアはランクに入らず、ヴェネツィアから近いオーストリアのザルツブルグやウィーンがランク入りしています。ザルツブルグは、1年中クリスマスのオーナメントを売るお店も多いです。

今回の放浪の旅は、偶然この順位を知らない時に、ヴェネツィアからプラハ、ストラスブールのクリスマス市ってどんなだろう?と思い計画を立てました。

しかし、私は気分次第で行き先を変えたいので、この時点では全く予約していませんでした。

イタリア人にとってのクリスマス

イタリア語では、クリスマスのことをNatale(ナターレ)と言います。Natale(ナターレ)は、生誕という意味です。ちなみに、フランス語ではNoël(ノエル)と言います。

カトリック信者が約9割と言われるイタリア。イタリア人にとっては、クリスマスはキリスト生誕を祝う最も大切な祭日です。

イタリアでは、クリスマスにイエス・キリストの生誕を描いたプレセピオ(飼葉桶)を飾る習慣があります。

プレセピオは、1223年のクリスマスの時に、アッシジの聖フランチェスコが文字の読めない人たちのために、森で本物のロバや牛などを使ってキリスト生誕の場面を再現したのが始まりです。

プレセピオとは、よく教会内やクリスマス市でも目にする方も多い、ベツレヘムの馬小屋でイエス・キリストが生まれ、飼葉桶を揺りかご代わりにしたと言われる場面を再現した模型のことを言います。

イタリアでは、12月24日~25日に日付が変わった時にその家の1番小さな子が、生誕を祝してプレセピオの中にキリストを置くという可愛らしい風習があります。

ヴェネツィア市内のクリスマスデコレーション

このクリスマス仕様のお菓子が、ヴェネツィアで見つけた一番クリスマスを感じられるものでした。

イタリアでクリスマスに食べられるのが、パネットーネとパンドーロ。どちらも、卵黄をたくさん使い、天然酵母でゆっくりと発酵させて作る、ブリオッシュ生地のスポンジケーキです。

いかにダサい服を着るかを競うコンテストが以前ありました。サンタやモミの木などクリスマスモチーフをふんだんに使ったワッペンなどをつけて争うコンテストですが、その影響なのかダサ可愛系のお洋服が、クリスマス前にはデザインも増えた気がします。

クリスマス前後は、このようにセクシーなパーティー用衣装がショーウィンドーを飾ります。

ルイ・ヴィトンのショーウィンドーもクリスマス仕様。

ヴェネツィアのクリスマスのデコレーションは、他の国よりもとってもシンプル。ヴェネツィア市内には教会も多く、週末は熱心に礼拝に通う人も多いです。もしかしたら、これが本来のクリスマスの姿なのかもしれませんね?

ヴェネツィアで道に迷った時に、GPSを使わずにイタリア人の年配の方に目的地の一番近い教会などの名前を出して行き方を聞きます。

すると、親切にその教会まで連れて行ってくれる方も多く、道中おすすめの場所を教えてくれたり、その教会の中を案内してくれる方も多いです。

ヴェネツィア市内のクリスマス市

ヴェネツィア市内のクリスマス市は、ホワイトクリスマスをイメージしたのでしょうか?他の都市は木の温もりが感じられる出店が多いのですが、珍しく白。

しかも、クリスマス市で売られている品もクリスマスオーナメント類ではなく、ヴェネチアングラスを使ったアクセサリー類などが多いです。その他、クリスマスの食卓を飾る食品類も多めでした。

イタリア人はインテリアにもこだわるから、インテリア関係のブランドもイタリア発祥の物が多いせいか、お店に行ったほうがクリスマス関係の小物もクリスマス市で買うよりも安く、可愛いものが手に入ることもあります。

そんな影響なのか、クリスマス市が行われている会場の装飾も凄くシンプルな物でした。

市内に幾つかクリスマス市はありますが、人はまばらで店じまいも早めでした。

La Scuola Grande dei Carmini

前日行き損ねたコンサート会場に行き、館内だけ見学させていただきました。入館料は、5ユーロ。

会場でもチケットは購入可能です。

外見は凄くシンプルなのですが、内装は豪華絢爛。

特に、天井の装飾は豪華絢爛でため息物です。

上の写真の間の天井は、まるでヴェルサイユ宮殿の様。

館内を見学する際に、日本語での説明書きがあります。

イタリア人を見習って教会で過ごす静寂な一時

私も、信者ではないですが端から教会などをめぐり静かにお祈りをすることにしました。クリスマス時には、観光客は他に流れてしまう分ヴェネツィア市内はいつもより人が少ないので、ゆっくりと喧騒から離れてお祈りすることも、見学することも可能です。

ヴェネツィア旅行気分を盛り上げるクリスマスにおすすめの一曲

Andrea Bocelliは、なんとEd Sheeranとも共演し、Perfect Symphonyをイタリア語で歌っています。

Ed Sheeranは、最初のうちは英語で歌っていますが、最後の方はイタリア語でも美声のまま見事な一曲に仕上げています。

Ed Sheeranがイタリア語で歌う部分、とても可愛らしいですよ。この曲の動画は、イタリアのAndrea Bocelliの自宅で撮ったもののようですが、Andrea Bocelliのご家族の温かい家庭愛がよくわかります。

世界中から観光客が押し寄せるヴェネツィアのクリスマスは、もちろん市内数か所でクリスマス市が開かれているものの、他の国と比べるとかなり質素に感じました。もちろん、クリスマス装飾が少なくてもいつ来てもロマンチック。

サンマルコ広場の夕暮れ時。たまには物欲から離れて、本来の意味のクリスマスを過ごすのもいいけど、好奇心が強すぎる私は今夜もバスで寝ている間に移動して、タイムリミットギリギリまでヨーロッパのクリスマス市を弾丸旅行することにし、今夜のバス便を予約しました。

日が暮れるまでサンマルコ広場周辺を散策し、ライトアップされたクリスマス市に戻ってみました。

しかし、夜もライトアップされても人はまばらでした。

クリスマスのとっても心温まるお話

心温まるクリスマスの話と言えば、1897年9月21日、アメリカ合衆国の新聞ザ・サンに掲載された社説をご存知ですか?

1977年に偕成社より、『サンタクロースっているんでしょうか』としてこのお話が翻訳された本が発売されました。中村妙子さんの翻訳がとっても素敵な一冊です。

大切な人へ、そしてお子さんがいる方は是非プレゼントしてほしい一冊です。私は、毎年クリスマスの時期にこのお話を新しく知り合った友人たちにプレゼントします。

He exists as certainly as love and generosity and devotion exist, and you know that they abound and give to your life its highest beauty and joy.

Only faith, fancy, poetry, love, romance, can push aside that curtain and view and picture the supernal beauty and glory beyond.

知っている人も、クリスマスが来るたびに読み返してほしい一冊です。混沌とする世界情勢の中、このお話が世界中に浸透すれば少しは住みやすい社会になるかもしれませんね。

静かな時が流れるヴェネツィアのクリスマス

いかがでしたか?クリスマスは、時とともに形を変え、本来の意味を忘れ物欲中心のクリスマスに変化していった気がします。

お得に、そして静かに時を過ごしたいなら、クリスマスにヴェネツィアを訪れてみませんか?