ヨーロッパ在住者がご案内するフランスワイン紀行、今回はロワール地方をご案内致します。
古城めぐりで有名なロワール地方で断然お勧めのワインは、3大ロゼワインの一つ、「カベルネ・ダンジュ」。ロワール地方で生産される半分の白ワインも隠れた名品です。
ロワール地方のワイナリーを巡りと、美味しいワインによくあうフレンチ料理、チーズをゆっくりご紹介させていただきます。
ロワール地方のワインの特徴
日本人観光客にもフランスの中で人気が高いロワール地方。フランス最長のロワール河流域から河口にかけてブドウが栽培されています。
たくさん古城が点在していることからも想像していただけるように、古くからワインの醸造と交易が盛んな地域で、ボルドーよりも前からワイン醸造の技術には定評がありました。
上に添付した図を見ていただけますでしょうか?
ロワール下流域は、ナント周辺地区とアンジェ&ソーミュール地区の2つに分かれ、中流域のトゥーレーヌ地区、上流域の中央フランス地区の4地区に大別されています。
ナント市を中心に、ムロン・ド・ブルゴーニュを使用した辛口白ワインのミュスカデの生産地区として有名です。
アンジェ&ソーミュール地区は、カベルネ・ダンジュのロゼワインが有名です。
ロワール地方で生産されるワインの半分は白。アルザス地方同様、単一のブドウ品種でワインが作られることが多いです。
白ワイン用のブドウ品種は
①シュナン・ブラン
②ソーヴィニヨン・ブラン
③シャルドネ
④ムロン・ド・ブルゴーニュ
赤ワイン用のブドウの品種は
①ピノ・ノワール
②マルベック
③ガメ
④グロロ
⑤カベルネ・フラン
ロワール地方ワイン街道をめぐる旅
① パリ発ロワール古城めぐりとワイン試飲付きツアー
パリ発シャンボール城とシャノンソー城を訪れるワイン試飲付きツアーは、153,60ユーロ
② 現地集合格安なワイン試飲付きワイナリー見学ツアー
90分間のツアーで英語、もしくはフランス語での案内が19ユーロ~
ロワール古城めぐりの起点 トゥール
トゥールは11世紀に、ルイ11世が統治していた際一時フランスの首都が置かれた場所でもあります。15世紀には、繊維産業で発展していました。
トゥール発のワイナリー巡りのツアーも複数運営されています。もちろん、古城めぐりツアーも充実しているので、合わせて参加するのもお勧めです。
トゥレーヌのワイン博物館
もし、トゥールに行くなら、トゥレーヌのワイン博物館もお勧めです。13世紀にワインカーブとして使われていた建物を利用し、ワイン造りの道具や、ワイン差しなどが展示されています。ワインがどうやって造られているのかも学ぶことが可能です。
古城に泊まりながら、本格派フレンチとロワール地方のワインを頂くのもいいですよね。
もしトゥール近郊に泊まりたいとお考えなら、ホテルの予約サイトで予約する前に、下に添付する観光案内所のサイトを見てみましょう。時々、とってもお得なキャンペ―ンをしていることがあります。
パリ~トゥールまでは、電車移動で所要約1時間9分。30~50ユーロ位。お得なバス移動なら、所要約3時間弱。7~20ユーロ位。
ロゼワイン「カベルネ・ダンジュ」の町アンジェ
ロワール古城めぐりの西側の玄関口にもあたるアンジェは、第二次世界大戦で大きな被害を受けてしまいました。そのため、一部の地区を除いては建物は第二次世界大戦後に建てられたものです。
上に添付した観光案内所のサイト内に、アンジェ周辺でワイナリー、ワインカーブの試飲付きで見学できる場所が、119か所写真とともにリストがあります。
場所によっては、グループのみ受け付けるところもありますが、気になった場所をクリックすれば見学条件が記載されています。
電車移動では、所要58分。18ユーロ~27ユーロ。
バス移動では、所要1時間40分。6ユーロ~11ユーロ。
ミュスカデの本場 ナント
ナントは、昔ブルターニュ公国の首都でもありました。フランス公国の治下に置かれて以降は、ロワール地方に属するようになりました。
ミュスカデの本場ナントでは、ミュスカデを使った煮込み料理が名物ですので、ミュスカデワインとともに試してみませんか?
上記に添付した観光案内所の公式サイト内に、ナント発のワイナリーツアーなどが4つあります。
ナントには、男性にはおすすめの「ジュール・ヴェルヌ博物館」もあります。ナント生まれの作家で、「海底二万里」、「80日間世界一周」など多くの冒険小説を執筆したジュール・ヴェルヌの博物館です。
潜水具や飛行機の模型をはじめ、冒険心をくすぐる品が展示されています。
電車移動では、所要36分。16ユーロ~24ユーロ位。バスでは、所要1時間半から1時間50分位。4ユーロ~7ユーロ位。
のカタログを見て、どこのスーパーで何を買うか決めておいてから来ると、効率よくお買い物ができますよね。ロワール地方の白ワインは、スーパーでは4ユーロ代後半から品ぞろがあります。ロゼワインは、3ユーロ代後半からあります。
ロワール地方のワインフェスティバル
2018年11月23日に行われるワイン祭り。詳細なプログラムは下記に添付するサイトからご確認願います。
アンジェ周辺では、頻繁にワインフェスティバルが行われています。上記サイト内で、詳細をご確認ください。
ロワール地方の白ワインとよくあう料理
白ワインには魚料理がよく合いますよね。だから、お寿司と合わせても相性ピッタリ。普段の食卓がワインを加えることでぐっとおしゃれで華やかな時間に代わること間違いなしです。
もちろん、その土地の素材を使った料理は最高に相性が良いこと間違いなしです。下記に添付するサイト内に、ミュスカデにぴったりの料理のレシピがいくつも掲載されています。
見た目も華やかでクリスマスにもピッタリの逸品を家庭でも試してみませんか?
上記のサイトは、ミュスカデ専門のサイトなので、この地方のワインの歴史などを学びたいときにお勧めのサイトです。ただし、フランス語表記です。
ロワール地方では川沿いにある自然の洞窟を利用して、マッシュルームづくりも盛んにおこなわれています。
新鮮なマッシュルームは薄くスライスして、サラダに入れて食べるのもよし。エシャロットとニンニクを細かく切り、オリーブオイルで炒めたら、マッシュルームとパセリのみじん切りを投入して塩、胡椒だけでじっくりと蓋をして蒸しても白ワインにぴったりの逸品になりますよね。
マッシュルームをたっぷり入れたピッツァも白ワインやロゼワインとの相性ピッタリです。
上記に添付した料理は、ワインを使います。ナント市内には、ミュスカデを使った煮込み料理もあるので、ぜひ現地でも試してみてくださいね。
もちろん、ムール貝を白ワインで蒸したお料理も、白ワインやロゼワインには相性ピッタリ。
ばらまき土産にもお勧めのワインジャム
ばらまきお土産としてお勧めのワインジャム。
もちろん、ご家庭でも作れちゃいます。とっても簡単に作れるから、飲み残したワインを
もったいないと一気に飲んでしまうのではなく、ワインジャムに変えてみませんか?
ワインとよくあうチーズの選び方5大原則
フランスでは、「ワインの最良の友はチーズを他においてない」と言われるほど、ワインと食事の調和は「マリアージュ」(結婚)と言われています。
① ワインもチーズも同じ原産地のものを選ぶ
同じ風土と気候で育ったブドウからできるワインと雌牛がもたらしてくれる牛乳から作ったチーズは、最も相性がピッタリです。
② 酸味の強いワインには、塩気の強いチーズが相性ピッタリ
ゴルゴンゾーラチーズの様に青カビタイプの塩気が強いチーズには、塩味をマイルドにしてくれる酸味の強いワインや甘口のワインが相性ピッタリです。
③ 渋みのあるワインには、脂肪分の多いタイプのチーズが相性ピッタリ
脂肪分の多いクリーミーなチーズの味を、渋みがあるワインがより一層引き立ててくれます。
④ 銘醸ワインには、過熱なチーズ、匂いの強いチーズは避ける
デリケートな香り(ブーケ)を持つワインには、その香りを思う存分満喫できるように、シェーブルタイプなど香りがきつすぎるチーズはNG。
⑤ チーズには、赤ワインが相性ピッタリ
チーズによっては、白やロゼの方が合う時もありますが、一般的に赤の方がチーズにはよく合うと言われています。
以上の五大原則を頭に入れたうえで、ワインにぴったり合うチーズを見つけましょう。
もっとチーズのことが知りたい方は、上記に添付したサイトがとても分かりやすく解説してくれています。
ロワール地方の白ワインと合わせて食べたいおすすめのチーズ
円筒状のヤギのチーズ「サント・モール」。中心に麦わらが一本通っているのが特徴。表面を覆う白カビの香りに、ミルキーな香りと軽い酸味。
酸味を抑えたり保存状態を良くするため、表皮に黒い木炭の灰をかけています。
ロワール河の恵みをふんだんに味わう旅
いかがでしたか?今回のワイン紀行は、古城巡りで有名なフランス ロワール地方をご案内しました。
是非一度皆さんもロワール地方を訪れて、ロワール河でとれる川魚やマッシュルームなどと一緒に、美味しいロワールワインに舌鼓しちゃいませんか。