BRUNELLO CUCINELLI(ブルネロ クチネリ)はメンズファッション世界最大の見本市ピッティウォモで毎年のように話題を集める、イタリアを代表するブランドです。
BRUNELLO CUCINELLI(ブルネロ クチネリ)の代表的なアイテムはカシミアニットですが、クオリティの高さだけでなく美しいシルエット、さらに気品溢れるカラーリングが魅力になっています。
BRUNELLO CUCINELLI(ブルネロ クチネリ)は、創業から40年ほどですが、その歴史をたどるとデザイン・企画まで担当する創業者のモノ作りに対する考えかた、哲学を見つける事が出来ます。
なにより職人を大切にする姿勢は、イタリアの田舎町の復興にも活かされています。そこにはブルネロクチネリの生き方が集約されています。
ブルネロ・クチネリの歴史
ブルネロ・クチネリは1978年、イタリアペルージャ近郊の村エッレーラ・ディ・コルチャーノで創業します。
彼の奥さまが小さな洋服屋を営んでいたことが、ニット会社をつくることのきっかけだっとと言っています。
ペルージャ近郊はもともとニット産業の盛んな地域でした。当時は1万以上の人々が関連産業に従事するなど、土地のチカラがあったのだと思われます。
そうした伝統を受け継ぎながらブルネロ・クチネリはカシミヤを使った製品づくりに特化します。やわらかな肌触りだけでなく、耐久性にすぐれていることにモノ作りの面白さ、深さを持ち始めます。
流行に左右されず代々引き継がれるもの、長く愛用されるカシミヤ製品を生み出すことが企業としての根幹を成していきます。
高品質の製品が注目され、しだいにブルネロ・クチネリの事業も拡大していきます。しかし彼はミラノやローマに向かうのではなく、旧い田舎町の復興という方向を模索し始めます。
ブルネロ・クチネリの哲学
事業が安定し始めた1985年、クチネリは本社機能を妻の故郷であり、中世の面影を残す田舎町、ウンブリア州ソロメオ村に移転します。
14世紀に建築された古城に本社を構え、工場を作り、地域のインフラ整備や景観の修復なども手がけます。地元の雇用を増やし、ブランドの成長に伴い村の経済が活性化していきました。
モノ作りの基本となる職人を大切にし、高給で優遇したと言います。「人間のとしての尊厳を保つこと」をブランドポリシーに据え、企業全体で文化、芸術を愛し、精神性を大切にするという【人間主義的経営】を推進していきます。
村に劇場を作り、地域の人々が気軽に芸術・文化に触れる事が出来るようにしました。2014年には職人の技術を次世代へ継承するための「ソロメオ職人学校」を開校するなど、その思いはさらに高みを目指し続けています。
ブルネロ・クチネリは、ニットウェアだけでなく、シャツやパンツ、ジャケットなどの人気も高く、またタキシードなどのフォーマルウェアにクオリティも極めて高いと評判です。
メンズだけでなく、レディース・ウェアも人気があり、近年はカシミヤのクッションやブランケットなどのライフスタイル・コレクションを展開しています。
ブルネロ・クチネリは、ミラノやロンドン、ニューヨークなどの世界中に直営店を持ち、日本ではブルネロ・クチネリジャパンを設立して青山や銀座そして神戸にも店舗を構えています。