京都の上賀茂神社や大徳寺といえば、大人の京都を感じることのできる場所です。
もちろん有名な観光スポットでもありますが、大人ならではのご利益のあるパワースポットや枯れた感じの街並みなどは、家族連れや修学旅行の名所とはひと味違うといえるでしょう。
ここでは上賀茂神社から大徳寺までの「京都の散策」を楽しめるコースを、おすすめの名所やグルメスポットとともにご紹介します。
上賀茂〜大徳寺周辺のおすすめ観光スポット1. 上賀茂神社
「上賀茂神社」は京都市北区にあります。上賀茂神社は通称で、正式な名称は「賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)」といいます。
京都の神社の中でも最古の歴史を持ち、古代氏族賀茂氏の氏神を祀る神社として白鳳6年(678年)に造営されたとされています(諸説あり)。
上賀茂神社へのアクセスは地下鉄烏丸線の北大路駅からタクシーで約10分、京都市バスもあり約15分で到着します。拝観時間は通常5:30~17:00です。
上賀茂神社は数々の「パワースポット」があることで知られます。特に「砂」と「水」が有名です。
二の鳥居をくぐった先にある「立砂」は「盛り塩」や「清めの砂」の起源といわれています。上賀茂神社でも「斎砂(清めの砂・500円)」として買うことができます。
そして立砂の先にある「手水舎」は、立砂が模している神山(祭神である賀茂別雷大神が降臨したとされる山)の水をくみ上げています。
これ以外にも縁結びの「片岡社」、陰陽石とされる「願い石」、上賀茂神社内でも最強ともいわれる「岩上」など数多くのパワースポットがあります。
もちろん上賀茂神社の境内全体が「世界文化遺産」に登録されているだけに、「本殿」や「橋殿」なども見物して、境内を流れるおがわのせせらぎに沿って「社家町」に出てみましょう。
社家町の閑静な街並みを散策すれば京都の雰囲気をたっぷり味わうことができます。
■詳細情報
上賀茂神社(賀茂別雷神社:かもわけいかづちじんじゃ)公式Webサイト
住所:京都府京都市北区上賀茂本山339
上賀茂〜大徳寺周辺のおすすめ観光スポット2. 洛叉庵
上賀茂神社の見物が終わったら、大徳寺を目指して散策を続けましょう。まずは賀茂川にかかる御薗橋を渡って、賀茂街道から「堀川通」に入って南下します。
堀川通を5~600m行って北山通との交差点「堀川北山」を西に向かった少し先に、「日本一のわらび餅」というファンもいる「洛叉庵(らくしゃあん)」があります。
洛叉庵のわらび餅は、とろとろで柔らかく伸びる食感のよい一品。他の店とはちょっと違います。京都の上賀茂神社~大徳寺エリアでは外せない和スイーツです。
洛叉庵は基本、完全予約のテイクアウトで、予約4時間後の受け取りになります。「パック」(8個入540円税込)、「箱小」(8個入690円税込)、「箱大」(16個入1,200円税込)の3種類があります。
洛叉庵 (らくしゃあん)
京都府京都市北区紫竹下芝本町22
上賀茂〜大徳寺周辺のおすすめ観光スポット3. おがわ
洛叉庵の近くで食事をするなら「おがわ」がおすすめ。洛叉庵から北山通りを挟んだすぐそばにあります。
その源流を遡れば、広島の達磨、かつての東京~山梨の「翁」、蕎麦打ち名人高橋邦弘氏に辿り着く店です。
「おがわ」はミシュランでも星を獲得するほどの京都指折りの名店で、洗練されたそばがいただけます。
おすすめは、まず「ざる」(1,030円税込)。石臼挽きの自家製粉のそば粉で手打ちした細めのそばは「挽きぐるみ」っぽい風味のあるもの。
「ざる」で物足りないなら「鴨せいろ」(1,750円税込)がおすすめ。上質な鴨肉を使った満足の一品です。
「おがわ」は上賀茂神社~大徳寺エリアでのおすすめグルメスポットで、お酒も飲めて酒肴もいろいろありますが営業時間は昼のみなので、ご注意ください。
おがわ
京都府京都市北区紫竹下芝本町25
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上賀茂〜大徳寺周辺のおすすめ観光スポット4. 今宮神社
「洛叉庵」、「おがわ」から大宮通を7~8分南に向かうと「今宮通」に出るので、それを西に向かうと「今宮神社」があります。上賀茂神社~大徳寺エリアにあるパワースポットの名所です。
今宮神社は、疫病を鎮めるために建立されたとされる神社ですが、別名「玉の輿神社」とも呼ばれ、徳川3代将軍の側室となり、5代将軍綱吉の母となった「お玉のかた(桂昌院)」のご利益にあやかれるとされています。「運をひらく玉の輿お守」を買うこともできます。
そのほか、願いがかなったり、健康回復の利益がある奇石、「阿保賢(あほかし)」や、登録有形文化財に指定されているパワースポットもたくさんありますので、事前のチェックがおすすめです。
今宮神社の門前には、縁起物とされる「あぶり餅」の名店が2軒あります。帰りにはそこで一休みもいいですよ。
住所:京都府京都市紫野今宮町21
上賀茂〜大徳寺周辺のおすすめ観光スポット5. かざりや
「かざりや」は、今宮神社の門前にある「あぶり餅」の名店です。400年以上の歴史を持つ老舗で、その名物「あぶり餅」は病気や厄除けになる縁起物として京都では長年の人気を誇っています。
あぶり餅とは、きな粉をまぶした小さな餅を竹串に刺して炭火であぶり、白味噌のタレをつけたもの。使われる竹串は今宮神社に奉納された「斎串(いぐし)」が使われるため、その御利益にあやかれるとされています。
あぶり餅は一人前13本で500円(税込)、お土産用には「3人前」(1,500円税込)から。かざりやの店内には座敷もあって、庭を眺めながらゆっくりとあぶり餅をいただくのも一興です。
なお、かざりやの向かいには、同じくあぶり餅を名物とする「一文字屋和輔」もあって、そちらも同じくおすすめなので、食べ比べもいいでしょう。
かざりや
京都府京都市北区紫野今宮町96
上賀茂〜大徳寺周辺のおすすめ観光スポット6. 大徳寺
今宮神社を出れば、道をはさんだ南側が「大徳寺」です。臨済宗大徳寺派の大本山、京都最大の禅寺のひとつとされます。
歴史的には、豊臣秀吉と千利休の確執や一休禅師がいたことで知られます。基本的には観光寺院ではないため非公開の建造物が多く、見学できるものは限られます。
そのひとつが「山門(三門)」です。この山門が豊臣秀吉と千利休と間に生じることになった溝の原因となっていますが、その佇まいは京都の歴史を感じさせます。
大徳寺の特徴は20以上ある「塔頭(たっちゅう)」。寺院にある個別の坊(小寺院)ですが、ほとんどが一般公開はされていません。
しかしながら、常時公開されている4つの塔頭が見どころ満載の名所になっているというのも大徳寺の大きな特徴といえるでしょう。
■詳細情報
住所:京都府京都市北区紫野大徳寺町53
上賀茂〜大徳寺周辺のおすすめ観光スポット7. 高桐院
大徳寺の塔頭で、ぜひご紹介したいのが「高桐院」です。現在耐震工事等で見学が休止になっていますが、上賀茂神社~大徳寺エリアのベスト観光スポッでもあり、2019年の4月には再公開されるので、ここではご紹介させてもらいます。
高桐院でとにかく有名なのは、その「参道」。テレビのCMでも使われて誰もが見たことがあり、京都を代表する風景であることは間違いないでしょう。
参道の両側には楓が植えられ、春からの緑、秋の紅葉ともに見事なもので、一見の価値ありです。
客殿からは「楓の庭」が眺められ、そこには時間が停まったような空間があります。
高桐院の以外の塔頭である龍源院、端峰院の石庭、大仙院の枯山水式庭園は常時公開されていて見どころもいっぱいなので、京都の大徳寺に来たらぜひ見学をおすすめします。
住所:京都府京都市北区紫野大徳寺町73-1
上賀茂〜大徳寺周辺のおすすめ観光スポット8. 嘯月
上賀茂神社から大徳寺まで楽しんだ後には最寄りの駅、烏丸線の北大路駅に向かう途中にあるおすすめの店が、「嘯月(しょうげつ)」。京都に来たら、ここは絶対外せないという和菓子の名店です。
名物のひとつ「きんとん」。上和菓子のきんとんとは、餡を煉り切りや求肥で包んで、その周りを網でこしたそぼろ上の餡をつけたもの。嘯月では、季節によって色も見た目も変えた造りがなんとも見事です。
嘯月の上生菓子メニューはほぼ日替わりの「季節もの」です。たとえば人気の一品「わらび餅」は3月にしかありません。そして「完全予約制」です。
注文は個数を指定して「お任せ」がよいでしょう(ひとつ432円税込~)。予約時に時間も指定するので、必ずその時間に受け取りに行きましょう。
大徳寺の後に寄る予定にしておけば、時間の調整もでき、場所も近いので便利です。
嘯月 (しょうげつ)
京都府京都市北区紫野上柳町6
上賀茂神社から大徳寺までの京都散策を楽しみましょう
いかがでしたか?上賀茂神社から大徳寺までの散策を楽しみながら、その途中で寄ることのできるおすすめの名所とグルメスポットをご紹介しました。
大人ならではの楽しみを感じられるスポットを厳選したので、上賀茂神社をスタートに大徳寺までゆっくりと順番に廻ってみてください。ひと味違う京都を体験できますよ。