ユネスコの無形文化遺産に登録された「和食」は、今では海外でも美味しさや盛り付けの美しさ、そしてヘルシーさから人気となっています。
その和食に欠かせないのがお米です。国に品種登録されているお米は560品種もあり、そのうち主食(ごはん)用として栽培されているものが270品種です。
今回は、食味の良さで人気のブランド米を厳選して8品種ご紹介します。
第8位 おすすめの高級米 ヒノヒカリ
「ヒノヒカリ」は、誰もが知っている高級ブランド米「コシヒカリ(越南17号)」と「黄金晴(愛知40号)を交配して誕生したお米です。
平成元(1989)年から作付けが始まり、九州を中心に中国四国と広い地域で生産されています。県別生産量の1位は大分県、2位は鹿児島県、3位は佐賀県、以下宮崎県、長崎県となっていて、品種別の全国生産量ランキングでは「コシヒカリ」、「ひとめぼれ」に次いで3番目の生産量です。
「ヒノヒカリ」の特徴は、「コシヒカリ」に似た食味の良さと粘り、艶のある炊きあがりで、九州では多くの家庭で食べられています。
また、あっさりとした食味と食べ応えがある食感があり、「コシヒカリ」よりは値段が安いことから飲食店でも人気があります。
「ヒノヒカリ」は、九州を中心に広い範囲で生産されていることから地域や生産者によって食味が変わってきます。
一般財団法人日本穀物検定協会で毎年発表されるお米の食味ランキングでは、福岡県と熊本県の県北、大分県の豊肥が特Aランク、それ以外の地域ではAランクと評価されています。
第7位 おすすめの高級米 青天の霹靂
「青天の霹靂」は、青森県産米として初めて一般財団法人日本穀物検定協会の食味ランキングで特Aを獲得した青森県を代表するお米です。
青森県では県全域でお米の生産が行われていますが、「青天の霹靂」はその中でも津軽中央、津軽西北の良食味米生産が可能な水田に限定して作付けされています。
「青天の霹靂」のネーミングは、11,049件もの公募の中から選ばれ、平成27(2015)年から本格的に販売が開始されました。その前年の平成26(2014)年の参考品種から4年連続で特A評価を獲得し続けています。
「青天の霹靂」は、粒の大きさはやや大きめでしっかりとしたお米です。ほどよいツヤとやわらかな白さと上品な甘みがあります。
炊きあがってからしばらく保温しておいても、粒がつぶれることがなく適度な硬さがあるため、おにぎりなどご飯そのものの美味しさを味わう食べ方がおすすめです。
第6位 おすすめの高級米 ななつぼし
「ななつぼし」は、北海道のお米の中で最も多く生産されている品種で、日本の中でもコシヒカリ、ひとめぼれ、ヒノヒカリ、あきたこまちに続き5番目に多く作付けされている日本を代表するお米です。
「ななつぼし」は、北海道岩見沢市にある北海道立中央農業試験場が育成し、平成13(2001)年に北海道の優良品種として登録されました。
「ななつぼし」の名前には、星が綺麗に見えるほど空気が澄んだ北海道のお米なので、北斗七星のように輝いて欲しいとの願いがこめられています。
一般財団法人日本穀物検定協会の食味ランキングでは平成29年度産まで8年連続で最高ランクの「特A」の評価をされています。
「ななつぼし」は、つや、粘り、甘みのバランスが取れていて、炊きたてはコシヒカリやひとめぼれ以上に美味しいとの評価があります。また、冷めても美味しさが長持ちするため、お弁当やお寿司にも最適です。
第5位 おすすめの高級米 ひとめぼれ
「ひとめぼれ」は、平成3(1991)年に宮城県古川農業試験場でコシヒカリと初星の交配から育成され命名登録されました。
以前は宮城県を中心にササニシキが多く栽培されていましたが、平成3(1993)年の大冷害で大きな被害を受けたことから、耐冷性に優れた「ひとめぼれ」に品種転換され、現在では全国で2位の生産量を誇る品種です。
「ひとめぼれ」の主な生産地は発祥地である宮城県や岩手県、福島県など東北地方ですが、食味が良く栽培が容易なため北は青森県から南は広い地域で作付けされています。
一般財団法人日本穀物検定協会の食味ランキングでは、宮城県産、福島県会津産、福島県中通産、大分県産の「ひとめぼれ」が「特A」の評価を受けています。
「ひとめぼれ」のキャッチコピーは、「見た目の美しさにひとめぼれ。食べて美味しさにひとめぼれ。愛されるお米」で、その名に恥じないくらい美しいツヤと適度な粘り気、さっぱりとした口当たりで、特に和食との相性が良いお米です。