オペラ鑑賞の服装は? モテる大人のファッション術!

ファッション

大人がオペラを鑑賞しに行くとなると、「どのような装いがふさわしいのか、下手な格好はできないな」と構えて、服装で悩んでしまうかもしれません。

しかし、特別な場合を除いて厳格かつ厳密なドレスコードがあるわけではなく、基本的にその人その人の趣味でファッションを決めれば大丈夫です。

これさえ押さえておけば安心の、大人のオペラ鑑賞コーディネートに役立つお約束、そして大人ならではの少しひねった、お洒落なプラスアルファのファッション術をご紹介いたします。

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オペラ鑑賞の服装原則

20世紀の終わり近くから現在まで、欧米の有名歌劇場でも、実際に足を運んでオペラを鑑賞しようとする人たちの服装は、ドレスダウンのほうに向かう傾向、言い換えればカジュアル化が進んだように思います。

ですから、基本的なスタンディングポジションを外さなければ、あまり心配する必要はありません。オペラにふさわしい大人のファッション、その土台とするべき原則は二つです。まずはここから始めましょう。

パートナーの引き立て役に徹すること

現在は、どのようなオペラ劇場であっても、特別に事前のアナウンスがあるような日、たとえば名だたる音楽祭、オペラフェスティバルの初日やプルミエ(新演出の初上演)などを除いて、明確なドレスコードはありません。

ですから、日本国内ですと、海外の有名歌劇場の引っ越し公演であれ日本人歌手主体のオペラであれ、これを鑑賞するための特別な服装はないとも言えます。

ヨーロッパの国王や裕福な聖俗の貴族、そしてブルジョアジーによって育てられてきたオペラは、聴き手がもともとエクスクルーシブな人たちでした。

ですから、その人たちにとって当たり前の服装が、暗黙のドレスコードになっていた歴史の名残もたしかにあります。

しかし、オペラを鑑賞しに来る人たちのドレスアップ度は、オペラ劇場が存在する地域それぞれの感覚、出演する歌手や指揮者のレベル、そしてシートの種別、要はチケットの価格に応じてさまざまでしたし、現在もそうだと言えます。

たとえば、コンサヴァティヴで有名な或る劇場に行き、平土間の中央前方やバルコニーなど、もっとも高価なシートを見渡してみたとしましょう。

以前は、オートクチュールかどうかは別にして、ほとんどの女性がロングドレス、そのレディをエスコートする男性は年齢を問わずタキシード着用でした。

これに対して立ち見席などは、Tシャツにジーンズ、いちおう上着は羽織っているというラフな服装の人ばかりに見えました。

しかし、他の有名な、つまり国立劇場クラスの歌劇場に行っても、そこまでドレスアップしている人たちは稀にしかいなかったりします。

また、上に述べたコンサヴァティヴな歌劇場でも最近はダークスーツ程度の人が多くなった、ドレスダウンがここまできたかと嘆く人もいるそうです。

大人の男性である自分がその場その場にふさわしい服装を選ぶ、これをわきまえたファッションなら問題ありません。

パートナーとご一緒にオペラ鑑賞へお出かけになる場合、そしてそのお相手が女性なら、彼女の華を鮮やかに引き立てることのできるファッションで行くこと、これがオペラ鑑賞の服装原則の一つです。

言いかえると、エスコートする相手の方が華やいだ雰囲気を醸し出すための背景に徹することです。

自分は徹底的に引き立て役であり続けてこそ、大人のオペラ鑑賞にふさわしい振る舞いとファッションです。

となると、大人のオペラ鑑賞の土台となる服装はダークカラー、つまりネイビー、ダークグレーあるいは黒のスーツということになります。

このうちのネイビーは、ミッドナイトブルーと呼ばれる濃紺、夜の灯りの下では黒よりも深い黒に映るものが、もっともドレスアップ度が高いと言われます。

しかし、どのような場面であれ、モテる大人の方ならば、エスコートするお相手に対して、こうしたことはさりげなく意識して、当たり前のこととして実践されているでしょう。

敬意を表す服装であること

「私はオペラそのものが好きなのであって、オペラの鑑賞、オペラを味わうことだけが重要だ、だから、はっきりしないドレスコードのことなど考える必要もないし、服装がどうのこうのは関係ない」と思われる方もいらっしゃるでしょう。

これは、その通りで、ご自分お一人でオペラ鑑賞に行かれるなら、どのような服装でも問題ないと言えそうです。

しかし、どなたかとご一緒でないからといって、渓流釣りやハイキングに行かれるような服装でオペラを鑑賞しようというのは、モテるかどうかに関係なく、要注意です。

なぜそうした服装が要注意なのでしょうか。これはオペラが総合芸術であるという観点で考えてみると、NGになってしまう服装だからです。

オペラ空間と違いすぎるファッションは、その方がご自分のポリシーに基づいて意図的にやっているとしても、いや、そうだとしたらなおさら、オペラの出演者たち、歌手や指揮者、合唱団員、楽団員、そして演出関係者をはじめ裏方で上演を支える多くのスタッフ、一公演で約500名といわれる全員に対する敬意を表していないからです。

オペラそのものを愉しむにしても、それは現実に存在する人間がその瞬間ごとに創出して成り立つことです。

そうであるならば、オペラという芸術の喜びを提供してくれる人たちに敬意を表す服装をする、これが大切になると思います。

同じ理由に基づいてのことですが、オペラ鑑賞の楽しみをその場で現に共有している他の観客の方たちに対する敬意、この気持ちも表現できる服装がオペラ鑑賞にふさわしいのではないでしょうか。

この点は、複数で出かけようが一人で聴きに行こうが変わりはないはずです。

オペラ鑑賞のファッション術

ここでは、原則について書いたことを、いくつかの場面に応じて具体的に考えてみたいと思います。

上の原則に同意してくださるなら、それを土台にして、ご自分のワードローブからご自分の趣味で選んでいただくのが一番なのですが、状況別の服装その他について、大人ならではの、お洒落なプラスアルファのファッション術をご紹介いたします。

引き立て役の服装

ご一緒にオペラを鑑賞するパートナーの引き立て役になる大人の服装、徹底的に背景でいられるファッションとは何でしょうか。

それは、第一にパートナーのその日のファッションに合わせることです。案外とこれは難しいでしょう。可能な限り自然に、事前の会話のなかで聞き出しておく努力が必要になるかもしれません。

この場合、パートナーとは、当然、演目、主要な出演歌手、指揮者、オーケストラそして開場時間と開演時間などをお話しされるでしょう。もちろん、待ち合わせの場所と時間をきちんと決めておくことが前提です。

ご一緒なさる方がオペラにあまりなじみがないならば、大雑把な演目の内容、少なくとも、どの国の言葉で上演されるのか、どういう時代や場所の設定のオペラか程度は会話に織り込んでおくことになるはずです。

この演目に合わせた服装、これがオペラ鑑賞ファッション術の出発点です。

大人のオペラ鑑賞の服装は、基本的にダークカラーと書きました。これは、現在、タキシードまでは不要であるということを意味しています。濃紺、濃灰、黒といったご自分のスーツのなかから、シックな生地のスリーピースか6ボタンのダブルスーツを選ぶのがおすすめです。

可能であれば、そのスーツは上着がベント無し、トゥラウザースが折り返し無しのストレートのものを選んでください。

タイは薄明かりにほのかに浮かぶ程度のシャイニーな無地、シャツは上質なコットンかシルクの白、ダブルカフスに礼装用か準礼装用のカフリンクスをつけて、白のチーフをあしらうのがおしゃれです。

スタイルは普通のスーツと同じ、生地がタキシードクロスでトゥラウザースの裾がモーニングカットなら言うこと無しですが、これは仕事帰りのオペラ鑑賞には無理筋ですので、待ち合わせ場所なり劇場へ直行できる場合に考えてみるということにしておいてください。

このスーツの場合、ポケットチーフには麻のスリーピークを合わせても良いかもしれません。

そして、チョイスした服装の中に一点、鑑賞するオペラにふさわしい小物をアクセントに入れておく、これがオペラ空間における引き立て役ファッションのポイントです。

当然、鑑賞したいオペラの話をすることは、エスコートする方の服装に関するサジェストにもなりますが、それだけではありません。

たとえば、ご自分の服装を、イタリア語のオペラなら、イタリアンカラーから一色を抜き出したタイにしてみるといった工夫ができるようになります。

また、『カルメン』のように、フランス語のオペラなのに舞台がスペインであるなら、スペインブランドのチーフを合わせるとか、カフリンクスをフランスのブランドのものにすることもできますし、ワーグナー作品のように重厚なドイツ語オペラなら、チャコールグレーのスーツを選択するのもありです。

実際、ヨーロッパの歌劇場でも、イタリアオペラの上演時の客席とドイツオペラのそれとでは色彩が違います。

イタリアオペラの場合、女性はカラフルなドレスで着飾る方が多いためか、明るく見えるのに対して、ドイツオペラのときは女性でも黒っぽい服装が多いので、客席全体に落ち着いた雰囲気を感じます。

引き立て役ファッションの注意点

ご自宅から車でパートナーとご一緒に、あるいはしかるべき場所で彼女をピックアップしてオペラ会場へといった場合には、あれこれ好きな服装を自由に選べるでしょう。

しかし、仕事帰りのオペラ鑑賞となると、そうそう好き勝手な服装のチョイスはしていられません。こうしたケース、どうしたら良いでしょうか。

難問です。可能であればという条件付きですが、シャツとタイなどの小物たちを仕事が終わったあとに変えることです。少なくとも、タイとチーフを変えることはしておきたいです。

スーツは朝、出勤時に着たままのものでいるのは当然ですから、このときに昼のオンタイムと夜のオフタイムとのバランスを考えたスーツを選ぶ必要があります。

こうなると、ネイビーの無地スリーピースが無難ということになりますが、そこは生地の質で勝負してみてください。

なお、同一ブランドで同じ型のスリーピーススーツ、濃紺、濃灰、黒のなかのどれかと、ライトからミディアムまでくらいのグレーを一着ずつ揃えておくと便利だと思います。

職場の雰囲気にもよるでしょうが、変則スリーピースを、日常から一歩離れる大人のオペラ鑑賞用のファッションとして強くおすすめします。

ジャケットを濃色、パンツを淡色にした場合、シックな印象になるというジャケパンスタイルこと、ジャケット&トゥラウザースの法則を思い起こしてくだされば、ジャケットを濃色に、ウエストコートとトゥラウザースを明るめのグレーにするという変則スリーピースが、オンにもオフにも使えることがおわかりいただけると思います。

この変則スリーピースのおすすめの組み合わせとして、これからの季節、ご自分の髪にグレーが混じってきたら濃紺のジャケットに、中と下はライトグレー、髪が漆黒に近いなら、この組み合わせのジャケットを黒にするものです。

まったく逆に、ジャケットを淡色、トゥラウザースを濃色にすると軽快に見えるというジャケパンの法則を利用することも可能です。

ただし、この組み合わせにウエストコートを加えることがひねり技です。これが、おしゃれな大人の印象を与えます。

ウエストコートを入れると、軽快なイメージにスパイシーな特別感が加味されますので、喜劇的なオペラにはぴったりでしょう。

とはいえ、真夏は海外のリゾート地以外、オペラの上演はまずありませんから、秋から次の年の初夏までの服装を考えれば十分です。

ならば、変則スリーピースになるスーツ、春夏シーズンものと秋冬シーズンものとの二組をワードローブに加えておけば、外れのないオペラ鑑賞ファッションが形作られると思います。

髪にグレーが混じってきたら、汗ばむような日は、夏物の濃紺のジャケットとオフホワイトに近いライトグレーのウエストコートとトゥラウザースを合わせ、冬は、ヘアーのグレー具合に応じて、チャコールグレーか濃灰の上着にミディアムグレーのウエストコートとトゥラウザース、ロングのチェスターフィールドコートもグレーで決めてみたいです。

あとは足元です。靴は内羽根式のストレートチップ、これで決まりです。色は、よほどの達人でない限り黒、これが鉄則です。

そして、靴下です。これが意外な落とし穴になりますので、ご注意ください。色はトゥラウザースに合わせるのはもちろんとして、ロングホーズ、いわゆるハイソックスですが、夏場でも履いてこそのファッションです。

オペラ鑑賞の服装は地味で華やかに

オペラを鑑賞する時間は異世界へのトリップの時間にもなります。そのためには、服装も日常のものから、普段は着ないようなファッションにチェンジすることが必要なのではないでしょうか。

しかし、だからといって、いきなり結婚披露宴の新郎のような服装になるのは、大人のオペラ鑑賞にとってはふさわしくありません。

ご一緒なさる方を引き立てる服装、そして一カ所だけ「なるほど」と思わせる遊びを取りいれる、全体のトーンは地味で一点を華やかに、これがモテる大人のファッション術です。

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